こんにちはいっかいです。
芸術界の住人が一人でも多く増えてくれたら良いなと思いブログを書いてます。
見るにしても、描くにしても、わかりにくすぎる芸術をできるだけ簡単にご紹介できたらと思っています。お気楽に読んでいただければ幸いです。
今回は『線』の変化についてお話します。
芸術表現をする際、線をどう考えたら良いでしょうか?
芸術家が気をつけていることは、変化を付けること(単調にならないこと)です。
線にはどのような変化を与えたらよいのでしょう?
必ずそうしなければいけないわけではありませんが
こういうことが出来るよということをご紹介します。
・線の太い細いの変化を付ける。
・水分を多くしたり、少なくしてカサカサにしたり
・直線に対比して曲線を入れる。またその逆
・直線的な線をわざとレロレロにする。
・シルエットを複雑にする。
・物凄く細くて綺麗な線で表現する。(バランスをとるために太い線を入れたり)
・太くて大胆な線で表現する。(バランスをとるために細い線をいれたり)
・はっきりした線とぼや~とした線の対比
ようするに二元中物(にげんちゅうぶつ)にしていけば対比が生まれ変化が付きます。
太いがあれば細いがあり、その中間がある。
ゆっくり描いた線があれば、すばやく描いた線があり、その中間がある。
そうやって両極とその中間をバランス良く与えることで変化をつけます。
また、左右対称にならないように、人間の顔を真正面から描くのではなく少し横向きにしてみたり、真正面から描くにしても、髪型や耳で左右対称にならないように変化を付けてみたり。
変化の付け方は芸術家の腕の見せ所です。
面白いアイディアを盛り込んでいるかどうか見抜きましょう。
まったくそういうことを意識していない人の絵と完全に意識している人の絵は違います。
それを見抜きましょう。
実は線の変化と云うことを考えたときに、日本の絵のほうが優れているかもしれません。
お手本のような絵があるのでご紹介します。
長谷川等伯 「枯木猿猴図(こぼくえんこうず)」
サルが座っている木を見てください。
線として捉えたときに実に巧妙に変化を与えているのです。
ここまで巧みに線に変化を与えている絵は洋画ではなかなか見かけません。(私が知らないだけかな?)
長谷川等伯は私が尊敬する絵描きの一人です。
変化を与えるのは線だけではありませんが、今回は線に着目してみました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回は少し短いですが、ご紹介した絵の方をじっくり見ていただければと思います。