こんにちはいっかいです。
芸術について簡単に理解できればとブログを書いてます。
芸術論で人を論破したいという性質のものではないので予めご了承ください。
わたしのブログは率直に絵の良し悪しを私の見解でご紹介しております。
なので、年表のような説明のしかたや、詳細については他のサイトをご覧ください。
気楽に芸術を楽しんでいただきたいし、目利きになっていただきたいと考えております。
今回はゴッホについてご紹介します。
(詳細はググってもらったほうが正確に理解できると思います。)
ゴッホは牧師の息子として生まれました。
とにかくまじめな性格で、まじめが行き過ぎて激しく人とぶつかり合うことが多かったようです。
画家を志してからは、弟のテオ(画商として働いていた)に支援を受けつつ画業に専念していたようです。
ジャガイモを食べる人々
この絵はゴッホの初期の絵の中でも有名な絵です。
農民が薄暗い部屋の中でジャガイモを食べているところです。
画家ミレーの影響があったように思うのですが、とらえ方がもう少し現実的です。
ミレーの農民の捉えかたは、美で脚色されているようなところがあるように感じます。
↓↓↓ミレーの作品
ゴッホの絵に感じることは、存在の美です。
現実にそこに人が存在する、ものがそこに存在する、存在することの尊さを確実に捉えていると思います。
なのでこのジャガイモを食べる人々を見たときに、かなり現実的な捉え方をしていると感じます。ごつごつとした手や顔立ちの農民の姿が描かれ、一生浮かばれることの無い人生を送る人々の生活を捉えていると思います。
そういった人々に対するゴッホの慈愛というものを感じます。
もう少し噛み砕いて言うと
社会の底辺にいると思われるような人々に対し、ゴッホの目は何の偏見もありません。
人生そのものにたいする価値、本質は何にも変えがたいものであることを知っていたし、そこに『人生の美』を見出していました。
社会は時として偏見を作り出します。それが現実でもあり、虚構でもあるのです。社会の中にあって、その偏見に染まらず、本質を見抜き人生のありかたを考える。そういったことが芸術家の本来の仕事であるし、ゴッホはものの見事にそういう仕事をなしとげたと言えるのです。
初期の絵一枚を見てもそうであるのですが、終始ゴッホの絵は
人に対する慈愛、ものに対する慈愛で満ち溢れているのです。
・風景画各種
ゴッホは印象派の影響を受け明るい色調に変わります。
中でも黄色を好んで使っていたようです。なぜか、当時のヨーロッパでは黄色が日本を表していたようで、浮世絵などをみて日本に憧れをいだいたファン・ゴッホは黄色をよく使いました。
まぁそれだけの理由って訳ではないのでしょうが、太陽や黄金色に輝く麦畑など、彼の心の中を表すのに黄色がぴったりだったのでしょう。
田舎のほうで暮らしている方は日常的に感じることができるかもしれませんが、農村地帯の風景のすばらしさ、夕暮れ時の空の美しさ、自然の中に生かされている自己の存在の尊さ、そういったものがゴッホの絵の中にはあるのです。
夜のカフェテラス
ゴッホは夜の風景も良く描いています。
黄色と青は補色関係にあるので一層映えます。
当時の画家たちは上記の絵のようなこういったところで、あすの芸術とはどうあるべきかを論争していたようです。憧れます、そういう環境。
アルルの寝室
ひまわり
ゴッホは芸術家を集めようと部屋を用意しました。
そこにきてくれたのがゴーギャンでした。
しかし、芸術論がかみあわず、しまいにはゴッホが自分の耳を切り落とす事件を起こし
ゴーキャンは身の危険を感じて出て行ってしまいました。
ゴッホは残念なことに精神を病んでゆきます。
頑張りすぎたかもしれません。
星月夜
精神安定剤の影響が強く、ものがゆがんで見えたと言う説もあります。
芸術家として絵が売れず、弟に絵具やキャンバスや生活費までも工面してもらって
現実と内面のギャップが大きすぎたのでしょう
精神の均衡を保つことが難しくなってしまいました。
カラスのいる麦畑
ゴッホは自らの腹を拳銃で打ち抜きました。
そして2日後になくなりました。
光と慈愛に満ちたゴッホの絵は実に素晴らしいものです。
作品数も多く良い絵が沢山あります。機会があったら実物を見て下さい。
こんなに精神性を表現できる芸術家が腹を打ち抜いて死ななくてはならないなんて
悲しすぎます。(死因に関して諸説あるようです。)
芸術を追求していて気をつけなくてはならないことは、やりすぎてしまうことです。
芸術を志す人は絶対に注意して欲しいのです。
健康あってこそ、絵がかけるのです。
売れないとか、分ってもらえないってことはよくあることです。
そこで自分の心や体を壊してはもともこもありません。
そういう時は、いったん筆を置いて気楽に過ごしましょう。
時がくればまた描きたくなります。その時まで休むことも大事です。
私自身若い頃芸術に没頭しすぎて内面と現実のギャップの大きさにストレスを感じ
血ヘドを吐いてぶったおれて救急車で運ばれたことがあります。
そうならないように、一歩手前で自分を省みて下さい。
気楽にやることも人生の知恵の一つです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。