こんにちはいっかいです。
今回はモネについてご紹介します。
あくまで私の見解なので予めご了承ください。
気楽に芸術を楽しんでいただけたらと思います。
モネは印象派の画家です。
印象派の画家たちとの出会いがあった時期の
若い頃の作品はあまり興味がないのですっとばします。
ネットで検索していただけると出てくると思います。
40代後半になると、連作のシリーズで絵を描き始めます。
そこからの絵がモネの絵は素晴らしいです。
積みわら
このシリーズはとても素晴らしいです。
モネ(印象派の画家たち)は外で絵を描きました。
朝・昼・夕と刻々と移り変わる日の光をとらえました。
それぞれの時間帯に絵具とキャンバスをもって出かけ、
実際に見て、一瞬の光を捉えようとしました。
ポプラ並木
この絵は構図が素晴らしいです。
超シンプルで無駄なく仕上げられています。
木の幹の部分を縦線として見てみてください。
画面に対してまっすぐに縦に伸びる線のみで構成されています。
そして縦線が強いため、それを和らげるために葉っぱのリズムが加えられています。
ポプラ並木のシリーズの中に4本のポプラ並木が水辺に描かれている
作品があります。私が芸術をやりたいと思うようになったきっかけの絵です。
縦に4本ポプラの木が描かれ、地面の横線と水にうつるポプラの木。
美しく仕上げられた絵画の裏にある
シンプルな構図を理解できたとき芸術って素晴らしいと感じました。
芸術を理解する上において
まさに入り口になった絵です。
ちなみに、この絵は北斎の絵の影響が強いと思います。?
北斎「富嶽三十六景 東海道程ヶ谷」
モネの絵は、初めの頃は酷評されていましたが次第に売れるようになり
名声を手に入れました。
モネは自宅に大きな庭を造りました。
ちょっと農薬など使いすぎて近隣の農家ともめたこともあったようです。
かなり広い庭です。
日本を連想させる太鼓橋までありました。
この庭で睡蓮の連作を描きます。
睡蓮
とても美しい絵画です。
究極にシンプルでありながら水辺の心地よさ、光や植物の美しさを
確実に捉えています。
晩年は白内障をわずらい絵を描くことに苦労していたようです。
しかし生涯絵を描き続けました。86歳でなくなりました。
モネの時代は光そのものが科学的に解明された時代です。
当時の印象派の画家たちは光を捉えることに明け暮れました。
物質的な光をとらえることに生涯を捧げました。
芸術ということを考えたときに、『光』というものを
どう考えるのかによって、さらなる高みを理解できるか決まってきます。
『光』の考え方として
①物質的な光
②精神的な光
の2つに分かれます。
①の光は、まぁ光です。
②の光は、心の輝きです。
芸術に必要なものは両方です。
両方ですが、たいがい①だけで終わっている画家がほとんどです。
モネの絵もどちらかと言うと①だけで終わっているような気がします。
あくまでわたし個人の感想ですが・・・
②の概念を持っていると絵が違ってきます。
以前紹介しましたセザンヌの「庭師」は
まさに、心の光を表現できているのではないでしょうか。
老人がただ木漏れ日の中で椅子に座っているだけの絵ですが
そこにセザンヌの人生観が描かれているのです。
レオナルド・ダ・ビンチのモナ・リザの光も精神的な表現に至っていると思います。
「モナ・リザ」
様々な芸術家が『心の光』を画面上に表現することに
生涯を捧げました。
高度な芸術性を追い求めていくと精神性を表現することが重要になります。
せっかく芸術をやるならより高度な芸術を理解したほうが
確実に楽しいです。
表面的な事柄をとらえて、それがなんとなくおもしろくて
売れてしまって、それで生涯終わりだとしたら、なんの感動もありません。
中身を磨いてそれが絵に出てくるからおもしろいのだと思います。
何が大切なのかは本人の自由です。