心の弱さ
芸術家、絵描きに多いのが、心が弱く人とのコミュニケーションが上手くいかない、人とわいわい楽しく過ごせないという人です。私自身16歳から25歳まで対人恐怖症でした。人と話すことはおろか、外に出ることも恐怖を感じる程でした。今(現在49才)はそんなにコミュニケーションが得意というわけではありませんが普通に過ごせるようになっております。むしろIKKAIさんはメンタルすごく強いねと同僚によく言われます。私流のやり方ではありますが、コミュニケーションで心底悩んでいる画家さんがおられましたらぜひ参考にしてみて下さい。
何を話せばいいかわからない
人との会話が上手く出来ない時期がありました。
何を話したらいいのかまったく分からないのです。
それもそのはずです、16歳当時の私は芸術と宗教を一日8時間は勉強していたのです。そのことしか頭にない状態でした。なので人と会話が合うはずがありません。それは年々ひどくなる一方でした。
もしそこまでいかないにしても、何を話せばいいのか分からない
人と話すことが怖いという人は少なくないと思います。
でも大丈夫!!重症だった私ですら直ったのですから。
まず、何を話せばいいのか10個まとめました。
その10個を知れば今の状態はほぼ抜け出せるでしょう。
結論から言うとその答えは『くだらないこと!』
なのです。話が下手な人は、『面白いこと』『ためになること』『重要なこと』を話そうとしてしまうのです。会話が上手くもないのにそれは無理です。余計に何を話したらいいのか分からなくなってしまいます。まず、第一歩目は『くだらないこと』を話すのです。では、そのくだらないこととは何か??説明して行きます。
①あいさつ
これは簡単です。「おはよ」と言われたら「おはよ」と返す。これです。まず、人と仲良くなるためにはあいさつをすることです。めちゃめちゃ緊張することはありません。軽くおはよするだけです。できれば笑顔で『おはよ』と三文字発音するだけです。相手に聞こえるように!(ここ重要)おはよは会話に入る前の準備みたいなものです。笑顔でおはよとできれば相手はあなたに話しかけやすくなります。
②天気について
これも簡単です。「今日はいい天気ですね。暑いですね。」「今日は雨ですね。寒いですね。」「むしむししますね」これは実にくだらなく思えるかもしれませんがそれが大事なのです。会話というのはよほどの仲良しでない限り、いきなり人生についての重大なことを話し始めたりしないのです。
「おはよ、いい天気だね。気持ちいね。こんな日は仕事なんかしてないで遊びに行きたくなっちゃうね」などとくだらないところから会話は始まります。もしいつも会っている人がいたら「あ、髪の毛切ったんださっぱりしたね。いい感じだね」などと一見何の意味もないようなたあいもないことを話すのです。
何の意味も無いような会話をしながら、相手の体調を確認できます。
機嫌がよければ「おはよ」と元気よく返してくれるでしょうし、悩み事を抱えているようなときは返事すらできないかもしれません。
相手の反応を見て「げんきだね~w」とか「ん?どうしたの具合悪いの?」などと返事ができるのです。
『くだらないこと』をおろそかにしてしまうと相手の状況を知るための情報を取りこぼしてしまいます。
『くだらないこと』をくだらないと決め付けてはいけません。
くだらないことを積み重ねることによって人はお互いに心を許し合える関係になって行くのです。
③相手のくだらない話をくだらないと決め付けない
ある程度会話が上達すれば、お前の話はくだらないから聞きたくないなどと言えるかもしれませんが会話が下手な人は、まず、とりあえず、相手の言うことをくだらないと決め付けないことです。
逆の立場で考えるとよく分かります。何か人に話しかけようとしたときに相手が無反応だったり、くだらない話しをしないでほしいというような態度をとったら、その人とは2度と話すまいと思うことでしょう。せっかくこっちが話しかけたのにとガッカリするでしょう。
④言いたい事、ネタを話す
あいさつをして、天気も話しました。相手の健康状態も確認できました。そこまで出来れば会話の準備段階完了です。そこからは言いたい事やその日テレビやネットで見かけたような気になる話題について話し始めるといいでしょう。もし絵を描くことがお互いの趣味として共通しているなら絵の話をするのも良いでしょう。いきなり本題に入るよりは相手の状態を確認しつつ大事なことが話せそうだなというときに、はじめて大事なことを切り出すのです。
相手の状態を確認しもしないで大事なことを話そうとしたら、相手は忙しいかもしれません。もしくは他の悩み事を抱えているかもしれません。体調が悪いかもしれません。
とても人の重たい話に耳を傾ける心の余裕がないかもしれません。その場合はかみ合わなくなってしまうのです。
だからちゃんと、事前にくだらない話で前フリしておいて、今日は深い話できるかな?と相手の状態を確認して、それから話始めることが大切なのです。
⑤基本相手の話題を否定しない
全部否定せずに行けるかどうかは相手の話の内容によりますが、基本的には相手の意見を否定しません。尊重しましょう。
「何か違うんだよなー」とか「くだらないなー」と感じても、「アー、そういうこともあるかもしれないね」とか「それもありかもね」などとやんわり返事をします。
自分がせっかく話した内容が否定されたら悲しくありませんか?相手も同じです。
やたら人の意見を論破したがる人もいますがそういうコミュニケーションど下手な人は無視しましょう。相手がそうならそれ以上話しかけることはありません。やな気持ちになるだけです。
⑥無理に『面白い話し』をすることをやめましょう
楽しいことを話さなくてはいけないと思い込みすぎている人がいます。
お笑い芸人のように面白いことばかり言える人も中にはいるかもしれません。
しかし、普通でいいのです。実はそんなに面白いことばかり話す必要はありません。
面白いことは思いついたときや自分が経験したときだけ話せばよくて、無理に面白いこと言わなきゃと思い込むのはやめましょう。普通で良いのです。
一番重要なことは、あなた自身が心の底から楽しんでいるかどうかです。
これは、どういうことかというとあなたがまず、くだらない会話を楽しむことです。
あなたが自然体で楽しんでいる姿を見たら、くだらない話であっても相手は楽しい気持ちになります。「あー、この人私と話しているときにこんなに喜んでくれている」と思うのです。相手もあなたを喜ばせたいとひっしに話のネタをあなたにふっているのです。そこで、あなたが純粋に楽しんでいれば、相手も楽しくなるのです。
その話の内容が『くだらないこと』であったとしても十分に楽しい気持ちになるのです。だから面白い話を無理にする必要はないのです。
大切なことはあなたが会話する事そのものを自然体で楽しむ事が出来るかどうかです。
⑦相手を選びましょう
すべての人と仲良くなることは無理です。あなたのことをよく思わない人がいるのならそんな人と無理に話しをする必要はありません。
世の中には意地悪な人間もいます。絵描きは優しい人が多いです。そしてコミュニケーションが下手な人が多いです。
だからやられてしまうのです意地悪な人に!意地悪されてニコニコする必要は無いのです。人は言葉を使って自分の思い通りに人を動かそうとします。
しかも本心を明かさずに言葉を巧みに使い分けて人を自分の都合の言いように動かそうとするのです。それは意識的にやっている場合と、無意識的にやっている場合があります。あなたは相手の本心に気づくことなく、どんどんと相手の都合のいいようにコントロールされていくのです。そして、それが蓄積するとその人と話したくないとかあの人嫌いというような思いになるのです。なので、常に見極めなければなりません。この人は自分の都合を押し付けようとしているのかどうか。
人と会話するときは常にこの色眼鏡で相手の本心を確認する必要があります。
話の誘導の仕方、相手の置かれた立場、都合をよく見て下さい。
くだらない話の中でも見極めその人と話すべきか、話さないべきか決めなければなりません。
ただ、ここで注意しなくてはいけないのはあなた自身が、自分の都合を相手に押し付けていないかです。意識的でも無意識的でも相手に自分の不安の責任を押し付けてはいけません。それは相手に嫌われて当然です。相手だってあなたにコントロールされたくないのですから。
そういうこともなく、普通に話しかけているのに意地悪されるようであればそういう人とはまったく話しをする必要がありません。
話さずに嫌われたとしてもいいのです。そこは戦いでもあるのです。
もともとあなたに嫌な思いしかさせない人に嫌われたからって気にすることはありません。嫌われたらどうしようとか思う必要はありません。
「私のこと嫌いなの?嫌いで結構!清々するは!!」くらいの気持ちで戦いましょう。
そこは、あなたは頑張らなければいけないところです。
人にコントロールされまくられないために、自己中な相手に対してはあんた嫌い!という態度をとるのです。
⑧自分がほめられたい、認められたいならまず相手をしっかりほめましょう
会話の下手な人がよくありがちなことは、人を認めない、ほめないことです。
逆を考えてみてください。相手がもしそんな人だったらあなたはその人をほめますか?
自分だけが凄くてほめられたがっているような人、人のことは一切ほめようとしない人。私って凄いでしょ!ほめてほめてという感情は相手に丸見えです。
相手はこの人と話していてもまったく楽しくないと感じるのです。
逆にちゃんと相手のことをよく観察して、あいての良いところすばらしいところに気づき、ちゃんと素直な気持ちで褒めてあげれば相手はうれしくなるのです。
「私のことよく分かってくれる、あなたは私の理解者だ!!」と無意識に感じるのです。そして、ときにはあなたのよさを教えてくれるでしょう。
⑨相手の話をちゃんと聞きましょう
あなたが人と話をして楽しく時を過ごしたいと思うように相手も同じように考えているのです。だから、自分だけが気持ちよくじょう舌に話しまくって気持ちよくなっていてはいけません。相手も話したいことがあったのに何も話せなかった、この人話しを聞いてくれないからつまらないとなるのです。
相手にも話をさせてあげてその話がくだらなくても、その話にのっかって盛り上げてあげる必要があるのです。相手だってあなたと話がしたいのです。相手なりに話のネタを用意してあなたに話しかけているのです。
その気持ちを無視してしまったら会話など成立しません。会話のキャッチボールを楽しめるようになりましょう。
相手が話のボールをあなたに向かって投げてきたら、そのボールをちゃんと受け取ってあなたの自然体の感性で相手にボールを返すのです。
それがくだらない内容だったとしても、そこからお互いの理解が深まるものです。不思議と。
キャッチボールが上手くいくためのコツは、相手の言ったことをよく聞き、気になるところを質問するのです。相手は自分の話したいことをより深く興味を持ってもらって質問されたら嬉しくなって話にはずみがつくのです。
単純に機械的に質問攻めにしてはいけません。程よく、「あなたのそれはどうなの?」と聞いたら「あーあるある!そういうことあるね~w」「わたしも前にこういうことがあったよ~」と相手のことを聞きつつ自分のことも相手に発信するバランスが大切なのです。そして相手を正しく認め共感することが大切なのです。共感がない会話ほどつまらないものはありません。
せっかく話しかけているのに、「いやそれはこういうことなんじゃないですか?」などと返してくる論破野郎とは誰も話したくないのです。
会話はゆるーい、優しいキャッチボールでなくては楽しくありません。相手がキャッチボールをしようとしているのに千本ノックをしてしまうようでは会話になりません。
⑩相手が持っている世界に興味を持ちましょう
あなたが絵を描くことが好きなように、スポーツが好きだったり車が好きだったり、お金儲けが好きだったり人それぞれの世界観があります。
あなたがあなたの絵の世界を多くの人に知ってもらいたいのと同じで相手も自分の世界を多くの人に知ってもらいたいのです。
だから自分が知らないこと、興味がないと思っていることを得意とする人がいたとしたらチャンスです。その人に色々と質問するのです。そしたら相手は色々と答えてくれるでしょう。そしてあなたが興味ないと思い込んでいた世界が実は面白いものである可能性に気づくのです。
あなた自身の世界が広がるし、また別の人がスポーツ好きですという人が現れたときには、そのときに話して知った情報が役に立つのです。
そうやって色んな人と話していく経験を積み重ねると色んな情報が蓄積されてあなたの会話の幅が広がるのです。
まとめ
以上10項目を正しく理解し会話そのものを楽しんで下さい。始めのうちは失敗だらけです。でも失敗を恐れてはいけません。上の10項目さへ知っていれば必ず会話は上達します。会話を上手くいかせるには人の気持ちをよく理解することです。
優しさとか、思いやりとかそういうことが大切なのです。
◆最後まで読んでいただきありがとうございます。IKKAI(いっかい)でした(^v^)v